vsボローニャ 〜今までとこれから〜

12月2日深夜2時にホーム、スタディオサンパオロで行われたボローニャ戦、直近のリヴァプール戦での高パフォーマンスから久しぶりの勝利を期待して見ていた方も多いのではないでしょうか?また日本代表の冨安擁するボローニャとの試合でもあって日本国内での盛り上がりも高かったような気がします。

さて肝心の試合内容はと言うとジョレンテのゴールで先制したものの後半の2失点でチームはまさかの逆転負けを喫し、選手にとっても僕らファンにとってもメンタルにくる厳しい敗戦となってしまいました。
今回の試合で僕が感じたことを少しまとめてみたので宜しければ最後まで読んでみてください。

フォーメーション

正直僕はこのスターティングイレブンが発表された時どのような布陣になるのか予想が付きませんでした。もしかしたら3バックを試すのではないかと思いながら試合を観戦、蓋を開けて見たら4-3-3というフォーメションションでしたね。これはいい意味で驚きで、ずっと4-3-3が今のナポリにとって最適解だと感じていた僕にとってまさに待ち望んだ瞬間であり、ボローニャ戦への期待感がかなり高まりました。

試合を見て感じた4-3-3の強み

前半の戦いぶりを見て、4-3-3の戦術はかなりハマったと感じており、好感触だったように思います。ナポリはジョレンテを攻撃の起点に据えて攻撃を展開。ツートップの時よりサポートが増えたこともあってかジョレンテの圧倒的なまでの高さとボールキープ力が遺憾無く発揮されました。またこれまで本職ではないポジションでの戦いを強いられてきたインシーニェとロサーノはまるで水を得た魚のように躍動、得意のドリブルで相手ディフェンスを切り裂きいくつものチャンスを生み出しました。
4-3-3の強みはこれだけではありません。マルチタスクのこなせるジェリンスキをアンカーの位置に据えたことで前列のファビアンとエルマスは積極的なディフェンスと攻撃参加ができるようになりました。攻めでは4-4-2の時には行いにくかった二列目からの飛び出し(フォワードとウィングとの間から飛び出す動き)が、守備面ではより積極的な守備が可能になりました。この変化は自分の後ろにまだ選手が一枚のこってるという選手配置からもたらされる安心感によるところが大きかったような気がします。
この良い流れの中、試合はインシーニェのシュートのこぼれ球をジョレンテが押し込み1-0で前半を折り返しました。

先制!! それでも…

後半立ち上がりもチャンスを多く作りますがなかなか2点目を取ることができません。
そんな中後半60分を過ぎたあたりである種アンラッキーな形からナポリは失点してしまいます。これまで良い流れで来ていただけあって選手たちにも心にくる失点であったことは間違いないですが、まだ同点になっただけのことです。それにもかかわらず首を傾げる選手や下を向く選手が多かったような印象を受けました。もしかしたらテレビに映らないところで鼓舞していた選手はいたかもしれませんが、少なくとも画面越しから見てそのような働きかけをしている選手はいなかったように感じます。これはすごく残念なことであり今のナポリの現状を象徴するような出来事だったのではないでしょうか?
この失点を受けてカルロはエルマスに変えメルテンス を投入し、フォーメションを4-4-2に変更します。今にして思えばこれが最大の悪手であったように感じます。これまでハマっていたジョレンテのポストプレーがうまく機能せず、インシーニェやロサーノに関してもよりライン際でのプレーを強いられることとなり自分の持ち味を出すことができなくなっていきました。これにより攻撃は停滞していきます。一本メルテンスの惜しいシュートがありましたがその後はジェリンスキなどの可能性の感じないミドルシュートを連発するなど、単調な攻めが増え次第に得点の匂いは無くなっていきました。

また守備面でもローマ戦で露呈したファビアンとジェリンスキのディフェンス面におけるクオリティの低さが出る形となり、それまで制圧していた中盤での攻防も次第に押され気味となり、攻め込まれる結果となってしまいました。ツーボランチにおける守備の生命線であったアランがいない今回の状況で4-4-2に変更したことは間違っていたと考えざるを得ないと思います。
好調であったジョレンテを最後まで残して置きたかったカルロの考えは理解できますし、ある程度守備は捨てても攻めに転じようとした意図ははっきりと感じ取れたのですが、それにしては具体的な攻撃の手立てやビジョンが見出せないまま、嫌な流れを立ちきれず逆転されてしまったような気がします。

総括

僕は今回の試合は今までの悪かった部分とこれから良くなっていきそうな部分の二つが存在した大変意味のある試合だったように感じました。前半の4-3-3を軸とした戦いはこれからの明るいナポリの未来を感じさせてくれるようなものであり、逆に後半の4-4-2のフォーメションと、戦いぶりは何故ナポリがカンピオナードで勝ち切れないのかという課題そのものが明確にわかった試合だったのではないでしょうか? 
終了間際のジョレンテの幻のゴールに関しては特にいうことはありません。むしろこの負けがこれからのナポリに取って必ず良いものになると信じています。
もしかすると今シーズンのカンピオナートにおいては少し諦めのような気持ちを持って応援していくという付き合い方をした方がいいのかもしれません。
目先の事ではなくこれからのナポリのために、より良い未来を見据えて僕たちサポーターもチームやそれに伴う状況を考えていく必要があるかと思います。あまり悲観し過ぎずにこれからの一戦一戦を選手たちと共に戦っていきましょう!!!

0コメント

  • 1000 / 1000

SSCナポリのある生活

ナポリ好き大学生のSSGコバポリによるナポリファンのためのWEBサイト